薬師沢から雲の平、水晶岳 ― 2010年09月07日 21時51分16秒
8月31日(火)早朝5時、薬師沢小屋を出発。小屋の朝食は5時半からなので、前夜におにぎりの弁当にしてもらった。太郎平から見た水晶岳は、はるかに遠く、高く聳えていた。はたしてあんな所まで登っていけるのだろうかと不安になったくらいだった。
いずれにしても今日は長時間の歩きになる。早出が必要だ。まだ夜が明けきっていないうちに、小屋の前に架かるつり橋を渡る。
いずれにしても今日は長時間の歩きになる。早出が必要だ。まだ夜が明けきっていないうちに、小屋の前に架かるつり橋を渡る。
このつり橋は橋の真中部分しか板が渡してなく、すぐ下の渓流が丸見えのちょっと怖いつり橋だ。橋を渡って、梯子で左下の渓流右岸に降りる。暗いから不気味だ。道は渓流ぎりぎりにつけられており、増水時には危険だろう。少し登り返すと、道は二手に分かれる。渓流沿いの直進は、温泉で有名な高天原方向で、雲の平は右手に登る道だ。
いきなりの急登で、起きぬけの体がつらい。岩ごろごろの急登が延々と続くようだ。
が、二時間の急登で、ようやく木道の緩やかな登りとなり、間もなく展望が開け、「アラスカ庭園」との表示で、ベンチがある広場にたどり着く。
ここで、小屋でもらった弁当を開く。中国チマキ風のおにぎりが美味い。
空もすっかり明るくなり、低いハイマツの茂る高原を緩やかにアップダウンしながら木道を歩く。
庭園の名前がいろいろついているようだが、何故そうなのか明確な違いはないようだ。まあ、たんなる呼び名でしょう。雲上の庭園とか人気の高いところみたいだが、僕はどちらかと言えば、やはり槍穂のような岩尾根のほうが好きだから、まあ、こんなところかといいった気分で通り抜ける。ともかく木道歩きは、あまり好きではない。
だが、足裏のほうもなんとか痛みもなく快調だ。パッドが効いているのだろう。
雲の平山荘前のベンチで一休みした後、雲の平の中核部分をゆっくりっと祖父岳のほうへ。
祖父岳(じいだけ 2825m)は、今回の山行での初めてのピークになる。日本百高山に数えられてるれっきとした高山であるが、雲の平からは、ちょっとしたピークにしか見えない。直進してテント場のほうからも直登コースがあるようだが、案内表示にしたがい、左から巻いて登る。途中、三俣山荘への道を右に見送り、山頂へは左手のほうへ。雲の平山荘から1時間半で祖父岳山頂に着く。
祖父岳の山頂は、楕円形の広いガレたところで、ケルンがいくつもおかれている。特段の山頂の表示は見当たらなかった。ガスがかかったら迷いやすいところのようだ。
東のほうに下ると岩苔乗越で、すぐにワリモ乗越に着く。ここから水晶岳への登りとなり、裏銀座コースとなる。登りはそれほど急ではないが、薬師沢小屋を出てもう6時間近く歩いているので、少しの登りがきつい。
乗越から登り始めてすぐに水晶小屋まで15分という表示が目に入ると、本当に15分足らずで水晶小屋にたどり着く(11:39)。
太郎平から見たときははるか彼方にあった水晶岳のピークがすぐそこにあった。
小屋での宿泊手続きを済ませ、カップラーメンを作ってもらい昼食とする。
まだ、正午になったばかりだ。元気も十分ある。ペットボトルの水とカメラだけを持って、水晶岳のピークを目指す。左手下には、今朝と通ってきた雲の平が広がっている。いい眺めだ。
山頂へは、前穂高みたいな三つのピークの左側を巻いて登るようで、左側が鋭く切れ落ちており、足を滑らせたら危ない。
遠くに見えた山頂も、取りついてみると意外と簡単に登ることができた。
特に急がなくても、水晶小屋から登り36分、下り30分で往復した。
午後1時半前には小屋に戻り、くつろいでいたら、急に雲が辺りを覆い始め、激しい雨となった。山の夕立であろうが、やはり山の天気は、午後から急変するものだ。
水晶小屋は、建て替えられてからまだあまり経っていないようで、壁も柱も白木が清々しい感じの小さな小屋だ。同宿の登山者が、「ここはいつも満員状態で、初めてここに泊まることができました。しかもこんなにゆっくりに泊まれるのは夢みたい。」と言われていた。
夕飯の後は、することもなく早くに就寝。勿論、布団一枚に一人のゆったり寝である。山小屋泊まりは平日に限る。(続く)
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