連休は不発だが、2025年05月06日 23時39分42秒

今年の連休は、全く予定通りにはいかなかった。
理由はいろいろあるが、まあ、仕方ない。
でも収穫というか、僕にとって前向きなことが一つ。というと大げさだな。
ここのところミステリーを読んでいなかったのだが、今日になってようやく読む気になったこと。
 近ごろのミステリーが何故か面白くなくて、どれを読もうかとか考えていたとき、そういえば今世紀になって特に評価されているミステリーにはどんなものがあるのかと調べてみる気になった。そうしたら、早川書房の「ミステリマガジン4月号」が特集で「21世紀翻訳ミステリベスト!」という特集をやっていて、それがすごく参考になったこと。それから思いついて、そういえば「東西ミステリーベスト100」(文芸春秋編2013年発行)という本があって、その国内物第1位にランクされている横溝正史「獄門島」を読んでいなかったのを思い出して、さっきから読み始めたこと。それに昨年のぶっちぎりの国内ミステリー「地雷グリコ」も読んでみたくなった。

 海外ものにはまだ「21世紀翻訳ミステリベスト!」の効果はない。

本陣殺人事件2025年05月11日 23時27分21秒

本陣殺人事件
本陣殺人事件(横溝正史 著)角川文庫
 いろいろ用事がはいるので、なかなか山には行けない。そこで、先日から読もうと思っていた横溝正史の「獄門島」を本棚から引っ張り出してきたのだが、主人公探偵金田一耕助の初出の小説は、「本陣殺人事件」だというから、それならこちらから読もうと、これも埃をかぶった本棚から引っ張り出してきた。横溝正史の金田一耕助シリーズは、家人が好きで若いころに読んでいたようで、本棚の奥にたくさん並んでいるのだ。

 金田一耕助は、江戸川乱歩の明智小五郎、高木彬光の神津恭介と並んで日本の三大探偵(ちなみに世界の三大探偵は、ホームズ、ポアロ、クイーン)の一人に挙げられていて、たくさんのシリーズ作品があります。もちろん映像化もたくさんされているようです。
 僕は、何故か今まで、本も読んでいなかったし、映像も観ていない。

 で、小説は、文庫で200頁弱、中編というところか。角川文庫では他の二編と一緒に掲載されている。

 ミステリーとしては、よくできていて、本格好きな読者にも謎解きの楽しみを提供している楽しい小説(中味は凄惨だけど)ですが、それゆえにやや作りすぎというところがあります。
 それにミステリー好きとしては、いろんな背景や、小道具などが出てくると、なんとなくトリックの概要がわかってくるものです。それにちょっと無理かなあなんて思ったりもしますよ。

 でもやはり、探偵のキャラクターが面白いので、あと数作は楽しめるかなと思います。次はいよいよ「東西ミステリーベスト100」(文芸春秋編平成25年)の国内編第1位にランクされている同シリーズの「獄門島」を読むつもりだ。

 なお、この「本陣殺人事件」は、10位にランクインしています。

獄門島2025年05月25日 23時03分18秒

獄門島
獄門島(横溝 正史 著)角川文庫

 土日の天気も良くなかった。そこで、読書と音楽。
 横溝正史の二冊目は、「獄門島」にした。
 「獄門島」は、週刊文春刊の「東西ミステリーベスト100」(週刊文春臨時増刊1月4日号 2013年1月4日発行)で、国内編第1位にランクされていて、いわば日本のミステリーのナンバー1ということになっている。
 これも家人が若い頃に読んだものらしく、もう表紙カバーも無くなっていて、ページも黄ばんでいる。だから、老眼の僕にはとても活字が読みにくかったけれど、なかなか面白いストリー^だからすらすらと読めた。もちろん読書用ルーペなどの助けを借りて。
 
 終戦後、復員を待っていた網本の本家に訃報がはいる。持ってきたのが名探偵金田一耕助です。そして、次々に起きる殺人事件。
 トリックは、まあアリバイものといえるのかな。どうやってアリバイを作ったのかがとても手が込んでいるけど、どれもやや無理かなあとも思えるくらい。でもストーリー全体が面白いからまあいいか。

 それにしても、この「獄門島」は、50年以上前に発表されたものである。それが、日本のミステリーの第1位というのは、いかがなものか。社会が激変している今日では、僕らでも理解しづらいところがあるのに、今の若い人が読んでも不思議に思えることがたくさんあるに違いない。ミステリーファンの年齢層がどこら辺にあるのか知らないが、、この「東西ミステリーベスト100」を選んだ人たちは、皆さん高齢者に近いのではないか。
 若い人の選ぶベストミステリーはどうなるのか。