山と音楽とミステリーと

　勤め帰りに、本屋に立ち寄るのが、まあ楽しみの一つだ。
　今日もいつものように天神でバスを降り、丸善に寄った。ところが入口のエスカレーターの前に張り紙が。
　そういえば、ずいぶん前に新聞に載っていた。過当競争気味の天神地区から丸善が撤退し、博多駅の近くに移転するという話が。
　過当競争というが、ずいぶん前に紀伊国屋も天神から撤退したので、僕の好きな雰囲気のある書店は、丸善だけになっていた。極言するなら、天神地区の文化の香りがまた一つなくなった。
　本を買うだけなら、なるほど、近くにジュンク堂があるが、どうもこの書店があまり好きになれない。確かに本はたくさん置いてある。丸善より多いくらいだ。
　だが、なんだか図書館みたいな本の配置で、ゆっくり落ち着いて観て回れない感じがする。
　仕方がないので、今後はジュンク堂で買うことになろうが、どこに何が置いてあるのか覚えるのに、また一苦労だ。