デスペラード2010年06月01日 21時17分03秒

女性シンガー
カーペンターズ デスペラード(愛は虹の色)
 百日咳と言われてからずっと体調が悪くて、気分がすごく落ち込んでいた。
 人は誰もが普通に、躁鬱気質か分裂気質かの傾向があるようですが、僕はどちらかと言えば躁鬱気質らしい。それで、今回も軽い鬱状態のようだ。山登りはもとより、ミステリー読書も音楽すらも全く聴く気がしなくなっていた。だから勿論ブログも更新しないわけで、ひたすらごろごろ。ステレオの前に座っても何も聴かずにいつの間にか眠っていたり。
 で、CDを整理していた時、ロネッツの「ビー・マイ・ベイビー」を聴くためにだけ買ったCD「女性シンガー」があった。入っている他の曲はほとんど聴いていなかったが、ふとカーペンターズの歌が入っているのに気がついた。
 ふーんどんな曲かなと聴いてみたら、すっかりはまってしまった。それが「デスペラード(愛は虹の色)」という曲。もともとはイーグルスのヒット曲らしいが、カーペンターズのカレンさんが、すごく魅力的な中低音で歌いあげている。メロディが素晴らしいのは勿論、歌詞もなんだか今の僕にも訴えるものがある。
 停滞している勝手なならず者に、もっと愛されるように、遅くならないうちにフェンスから降りてゲートを開けようよ と。
 何回も聴いていて、すっかり元気がでてきた。それにカーペンターズも今までずっと聴き流す程度だったが、もっとちゃんと聴いてみようという気になった。
 カレンさんは、いい歌い手だと思います。改めて僕の好きな声色をしていることに気がついた。もっとCDを購入してみよう。
 少し暖かくなってくると同時に体調も上向きのようだから、また活動を再開しよう。
 いい歌を聴きました。この「デスペラード」は、カーペンターズの「Horizon」というCDに入っているようです。

平治岳・大船山2010年06月05日 20時59分35秒

平治岳(ひいじだけ 1642.8m)
北大船山(きただいせんさん 1706m)
大船山(たいせんさん 1787.1m)
 九重の山開きは、明日6月6日午前10時から大船山の山頂で行われるとのことである。山開きは、名物ミヤマキリシマのきれいな時期であるので、比較的混雑の少ない前日の今日、ミヤマキリシマを見に平治岳と大船山に登る。
 昨夜は、久留米で飲み会があり、最終電車で帰宅して、山の準備。結局3時間の睡眠で、家を出た。後輩が家まで来てくれたからよかったが、まだアルコールが残った状態で、自身大丈夫かなと不安だった。
 混雑を避けて、今回も吉部登山口から、大船林道、平治岳北登山口と登っていく。登山者が一番多いのは、やはり坊がつるか男池から大戸越を目指し、平治岳の南東斜面を登るコースだと思う。斜面一面にミヤマキリシマが広がっているからだ。だが、ピーク時は、登山道が大混雑。斜面取りつきから山頂まで行列が続く。それを避けての北側からの登山である。
 新緑が鮮やかな自然林のなかの登山は気持ちがいいが、大船林道歩きは平坦で単調。今回は僕が左折ポイントを見逃して往復40分程度のロスを出した。
新緑の北登山道
 
 北斜面は一部険しいところがあるが、ほぼだらだらと登って、いきなり平治岳のピークに達する。お目当てのミヤマキリシマは、昨年の五割くらいの咲きか。今年は気候の不順で花がだいぶ遅れているようだ。多分来週くらいが見ごろかもしれない。
ミヤマキリシマと三俣山
 
 明日の山開きに集中するのか、今日は南東斜面もまだそれほどの行列はできていないようだ。
 いったん大戸越まで下り反対側の斜面から大船山を目指す。
登山者で賑わう大戸越
 
 北大船山周辺も、ミヤマキリシマはまだほとんど咲いていない。時期が遅れているだけで虫の影響はそれほどないようだから、1~2週間後には綺麗に咲くことだろう。代わりにイワカガミが可憐なピンクの花で迎えてくれる。
イワカガミ

 段原にザックをデポし、大船山の山頂までを往復し、戻って段原で昼食。
大船山山頂

段原
 
 下山は、坊がつるへ下る。坊がつるの避難小屋が、全く新しくなっていて、テントを担いでこなくても寝袋だけできちんと寝泊まりができるようだ。
坊がつる
 
 坊がつるからは大船林道とほぼ平行に進む山道を下り、吉部登山口に戻る。

(7:15)吉部登山口発、 (8:40)平治岳北登山口、
(9:43)平治岳山頂、 (10:33-49)大戸越、
(11:43)北大船山、 (11:48)段原、
(12:13)大船山山頂、 (12:30-11:00)段原で昼食、
(13:42)坊がつる、 (15:00)吉部登山口



ホライゾン2010年06月07日 00時18分36秒

カーペンターズのホライゾン
カーペンターズのアルバム「HORIZON」
 先に書いたカーペンターズの「デスペラード」が入っているアルバム「ホライゾン」を買った。念のため彼らのベストアルバムというのも買って聴いてみた。
 ベストアルバムは、「ベストセレクション40/40」というもので、日本のファン投票で選ばれた40曲でできているとのことである。
 が、断然「ホライゾン」のほうがいい。ベストのほうは彼らのヒット曲が網羅されているようだが、肝心の「デスペラード」が入っていないし、カレンの美しい中低音が生かされていないような気がする。
 それに比して、この「ホライゾン」は、アルバムとして面白い。前後に前奏、後奏曲を配してとてもいい曲が並んでいる。いずれもカレンの中低音の声の魅力がたっぷりだし、ほんとに上手な歌い手だなと聴きほれる。アルバムのすべての曲が魅力的なのは他に聴いたことがないくらいだ。
 カーペンターズの他のアルバムは聴いたことがないけれど、この一枚を聴けば十分といっていいくらいのアルバムである。
 今更で恥ずかしいけれど、カレンの歌声のファンになってしまった。

威風堂々2010年06月08日 23時42分31秒

エルガー 威風堂々
エルガー 行進曲「威風堂々」第1番二長調Op.39-1
バルビローリ指揮 フィルハーモニアオーケストラ
 本日、菅内閣が発足した。菅さんの政治の目標は、最小不幸社会を目指すことだと語っておられたが、僕がもし政治を志していたならば、やはり同じことを目指していたのではないかと思います。
 そこで、期待を込めてエールを送りたいと思います。
 今夜、いつ聴いても背筋がきちんと伸びて、勇気を持って進んでいけるような気分になる曲「威風堂々」をきちんと聴きました。
 特に中間部のテーマは、バルビローリの格調高い演奏で、目頭が熱くなります。この曲を菅内閣に送りたいと思います。
 我が国の民主主義を格調高いものにしていただきたい。

グリーグ ピアノ協奏曲2010年06月10日 00時19分26秒

グリーグ ピアノ協奏曲イ短調
グリーグ ピアノ協奏曲イ短調Op.16
リヒテル(ピアノ) マタチッチ指揮モンテ・カルロ国立歌劇場管弦楽団
 もう40年ほど前のことになるが、まだ僕が学生の頃、友人からチケットを頂いてクラシックコンサートに初めて行った。クラシックなどほとんど聴いたことがなかった時分だから、どこのホールで誰が演奏したかもよく覚えていないが、曲目の一つがこのグリーグのピアノ協奏曲だったのはよく覚えている。
 それは、ピアニストが全くの新人でデビューコンサートだったにもかかわらず、曲の途中で間違えてしまい、演奏が完全にストップしてしまったからだ。僕は、よくわからなかったが、一緒に行っていた友人は、ピアニストの卵だったから、途中からの異変に気付き、完全にストップした経緯を解説してくれた。
 今日、急にそのことを思い出し、この曲を聴いてみた。この曲も20年くらいは聴いていなかったのだと思うけれど、今聴いてみるとなかなかの名曲ですね。北欧の美しい自然が目に浮かんでくるような美しい曲で、適当な派手さと哀愁を兼ね備えている。
 リヒテルの演奏は格調高く、繰り返し聴いていたくなるような気分になった。
 しかし、あのデビュー演奏会で失敗した演奏家は、今どうしているのかな。失敗をバネにして大成していればいいのだが。

告白2010年06月11日 22時22分52秒

湊かなえ 告白
告白(湊 かなえ著)双葉文庫
 昨年の本屋大賞受賞作で、2008年の「週刊文春ミステリー・ベスト10」の第1位、「このミステリーがすごい」の第4位となった作品で、映画化されて現在全国の映画館で上映中の話題作である。
 テーマが重たいと聞いていたし、単行本の時は、何故かわからんけどなんとなく敬遠していた作品ですが、文庫本になったので、読んでみた。
 重たいと言えば重たいのだが、文章が平易だから読みやすさがそれをカバーしている。
 幼児が殺される事件の当事者が、それぞれの視点で独白しているようなスタイルをとりながら、事件の核心に迫っていくわけだが、非現実的な対応かなとか思ってしまうところもある。
 衝撃的なラストの部分は、その最たる部分であるわけだけれど、この部分こそが、この「ミステリー」を面白くしているのだろう。
 純粋に、面白いミステリーかと言われると、中くらいだと思います。むしろ、衝撃作、問題作といべきかな。
 動きの少ないミステリーだけに、映画化にあったっては、心理的描写をどううまく表現できるかにかかっているようで、映画も是非とも観てみたいと思います。

映画「告白」2010年06月12日 16時44分40秒

映画「告白」
 映画「告白」を観てきました。
 主演の松たか子さんは、僕の大好きな女優さんです。淡々とした演技は、物語にとてもよく合っていました。その他の役者さんも名前を知っているのは、木村佳乃さんくらいでしたが、みなさんとてもいい演技だったと思います。
 原作にほぼ忠実な作りになっていますが、全体として、原作を上回るくらいの映画のできだと思います。お勧めの一作です。
 土曜日だけあって観客もまあまあの入りでした。

オンブラ・マイ・フ2010年06月13日 17時46分08秒

幸田浩子 カリオン
ヘンデル オンブラ・マイ・フ(ラルゴ)
 福岡地方は、昨日から梅雨入りということで、天気予報も雨となっていたが、曇天で時折日が差している。
 ということで、昼近くになってから、近くの宝満山に登った(144回目)。蒸し暑くてとてもきつい山登りだったが、登っている間中、昨日見た映画「告白」のエンディングに流れていたピアノ曲が、頭の中をめぐり続けていた。ところが曲名をなかなか思い出さない。
 家に帰って、いろいろ調べていてやっと「オンブラ・マイ・フ」だとわかった。映画ではピアノ曲だったけど、本来はオペラアリアだったからだ。
 「オンブラ・マイ・フ」は、ヘンデルのオペラ「セルセ」の中で歌われるアリアで、ウィスキーのテレビコマーシャルでキャスリーン・バトルが歌ってヒットしたことがある。
 「緑の木陰はとても優しくて愛らしい」といった意味の歌らしいが、とても美しくて優しくしんみりとした曲である。家のレコードやCDを探したら、この幸田浩子さんの「カリオン」というアルバムの3曲目に入っていた。彼女の透き通ったとても美しいソプラノでゆっくりと堪能しました。
 この「カリオン」というアルバムには、カッチーニ他いろんな人の「アヴェ・マリア」が入っており、いずれも美しい歌声で、幸田浩子さんという歌手を堪能できるいいアルバムです。
 ネットの「YOU TYUBE」では、男性歌手のやピアノ演奏のもの、オーケストラ演奏のものなど楽しむことができます。

本日の宝満山山頂から2010年06月13日 17時53分00秒

宝満山山頂から太宰府市方面を見下ろす
 あ、せっかく登ったから、本日の宝満山山頂からの写真を載せます。
 下界は、大宰府市方面です。

憚りながら2010年06月19日 18時04分26秒

憚りながら
憚りながら(後藤 忠政著)宝島社
 ミステリーではなく実録ですが、どうもこの手の話が好きなもんで、ついつい読みました。
 著者は、元山口組の直参やくざで、有力な傘下団体後藤組の組長だったが、山口組から除籍処分となり、引退して得度した(出家した)。
 伊丹十三襲撃事件などを起こした武闘派として有名だったが、肝臓の移植をしに渡米した時のFBIとの裏取引の話とか、何故除籍処分を受けたかとか、その周辺の肝心なことについては語っていない。が、生い立ちから得度までの半生を物語った本だ(インタビューを構成して本にしたもの)。
 創価学会とか芸能界とか経済界との交流などを実名入りで語っており、興味深いところもあるし、意外と本当のことを言っているのかもしれないが、根幹は、闇の中で、どこまでが本当なのか疑わしい話が多い。
 もっとも、そのような日本の裏社会のような話を、こんな本を読んで真相を知ろうなんてのが虫のいい話だろうけど。
 この本は、本屋の店頭ではなかなか見かけないので、ネットでは、学会が買い占めているとか、置かないように圧力をかけているとかの噂が飛び交っているのが面白いし、この本の印税が、全額、高齢者福祉及び児童福祉のために寄付されるのは感心します。
 あ、それに後藤氏は、映画「BOX 袴田事件 命とは」を企画しているそうで、そのことも興味深い。