南アルプス 甲斐駒ケ岳、仙丈ヶ岳 続き2012年09月19日 00時27分53秒

 13日の甲斐駒ケ岳から下山後の宿泊は、北沢峠の長衛荘で、洒落た造りの山小屋である。
 夕飯時に、小屋の若い人が、食事の世話をしながら、翌日の山行のアドヴァイスをしてくれた。この時期は特に午後からは、晴天時でもガスがかかりやすい。せっかく山小屋に泊まっているのだから、早く出て、天気のいい時に眺めを楽しみましょうという。そこで、明日の朝食も今夜のうちから弁当として配りますとのこと。早朝3時半から味噌汁だけは作って提供するという。
 僕の予定は、明日は仙丈小屋に泊まるので、そんなに早く出る必要もないが、どうせその時間からは眠れないだろうから、早立ちすることとして夕飯後はすぐに就寝。

9月14日
4:00 弁当で朝食
4:55 長衛荘発
5:00 小仙丈岳コース入口
6:27 三合目
7:20 大滝の頭(五合目) 馬の背ヒュッテ分岐
8:52 小仙丈ケ岳山頂
10:01 仙丈小屋分岐
10:28 仙丈ケ岳山頂
10:37 下山 仙丈小屋へ(往路を戻る)
10:58 仙丈小屋分岐
11:12 仙丈小屋着 宿泊
     長衛荘でもらった昼食弁当を食べる
17:00 夕飯

 早朝4時過ぎに起床。もうほとんどの人が起きて、弁当と味噌汁で朝食を済ませ、続々と出発しているようだ。僕も、起床して朝の弁当を食べる。
 5時前に長衛荘を出るときは、まだ暗くてヘッドランプを点けた。
小仙丈コース登山口

 昨日は、「山の団十郎」だったが、今日は、「南アルプスの女王」仙丈ヶ岳を目指す。コースは、計画では薮沢コースで登ることとしていたが、昨夜のアドヴァイスに従い、展望のいい小仙丈コースに変更した。
 登山口は、長衛荘のすぐ下の公衆トイレの左側にある。いきなりの急登で、昨日の疲れがまだ十分とれていな身体にはこたえる。
急な登り

 ずんずんと高度を上げているのが視覚的にはっきりとわかるような登りだ。一合目から合目の表示があるのだが、山が大きいので合目と合目の間隔が長く、とても長い登りのような感じを受ける。
北岳

 五合目の大滝の頭を過ぎると、だんだんと展望が開ける。
大滝の頭

団十郎

 小仙丈ヶ岳の手前のピークを見上げるころになると、もうすっかり大きな展望が得られる。左に日本第二の高峰北岳が三角形の鋭鋒を現わし、後ろを振り返れば、山の団十郎がその雄姿を誇っている。
 ここらへんが、コース中では一番きついところだろう。ピークを越すと、その先の小仙丈ヶ岳はすぐである。
小仙丈岳へのきつい登り

小仙丈岳山頂

 小仙丈ヶ岳を過ぎると、仙丈ヶ岳の美しいカールが見えてきて、岩尾根のしばらくのアップダウンで、山頂に至る。
仙丈ヶ岳2

仙丈ヶ岳

まだ続くアップダウン

 山頂の手前10分くらいのところに、仙丈小屋への案内表示があった。なるほど、今夜泊まる小屋はここから行くのだなと頭に残す。
 このあたりから、もうガスが濃くなってきて、山頂部分はほとんど見えない。
ガスがかかる仙丈ヶ岳山頂部分
 

 あんなに天気がよかったのに、なるほど小屋の若い人のアドヴァイスどおりだなと思いながら山頂に立つ。展望は全くなし。昨日の甲斐駒ケ岳でもそうだったが、今回は両方のピークからの展望が得られなかったのが、残念であった。
仙丈ヶ岳山頂

 山頂では風も強く、寒くなったのですぐに下山。登ってくるときに見ていた分岐まで引き返して、小屋のほうに下りて行ったが、あとで聞くと、山頂から先のほうへ進めば小屋に下りる道があり、そちらのほうが半分の時間で済んだようである。地図をよく調べていなかったミスであった。
 仙水小屋で同宿した登山者が、仙丈小屋はハイテクですごいですよとおっしゃっていたが、なるほど小屋の前には風力発電の小型風車が林立している。トイレもバイオトイレのようだ。
 で、小屋のおじさんに小屋の電気はほとんどこの風力発電でまかなっているのですかと聞いたところ、以外な答えだった。風力発電は、全く使っていないとのこと。まあ飾りになってしまっているようである。うーん、そんなもんだろうな。
 小屋の前の広場から見る甲斐駒ケ岳方面の眺望がとても素晴らしい。
仙丈小屋から見た甲斐駒ケ岳2

仙丈小屋から見た甲斐駒ケ岳

 
仙丈小屋と仙丈ヶ岳

仙丈小屋二階内部

 小屋には午前中に着いてしまったが、外はガスっているし、雨もぱらついてきて、へやのなかでは長衛荘で買った昼食の弁当を食べてしまえば、もうすることがない。5時の夕飯までの時間がとても長くて困りました。
9月15日
5:30 朝食
6:23 仙丈小屋発 下山 薮沢コース
7:11 馬の背ヒュッテ前
7:37 薮沢コース、トラバースルート(大滝の頭へ)分岐
7:47 薮沢小屋(無人)
8:18 大滝の頭(五合目)
10:24 北沢峠小仙丈コース登山口に戻る。
    長衛荘で昼食
13:05 バスで広河原へ
    広河原から乗り合いタクシーで芦安温泉岩園館へ
14:30 岩園館着 宿泊

 15日は、南アルプスに別れを告げる日です。
 5時半からの朝食を済ませると、小屋を出た。天気は上々だが、山頂は昨日踏んでいるので、また登る気にはなれなかった。登っていれば素晴らしい展望が得られたのではないかと、心の残りではある。

 下山は、小屋からそのまま薮沢コースを下り、
薮沢コースから見上げた仙丈小屋とカール

馬の背ヒュッテを過ぎてすぐ沢の右手に渡り、
トラバースルート分岐

大滝の頭へのトラバースコースを進む。途中に無人の薮沢小屋があるが、ほとんど使われていないような感じであった。ほぼ平坦な道は、小仙丈コースの5合目大滝の頭に出る。あとは、昨日登ってきた急な道を淡々と下る。

 予定より早く着き、長衛荘で昼食をとってもまだ時間をもてあました。こんなことなら再度山頂まで登ればよかったかな。
 バスと乗り合いタクシーとを乗り継いで芦安温泉へ。
岩園館

 予約をしていた岩園館で山旅の汗を流し、翌16日には帰宅の途についた。

岩園館の大露天風呂


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