山と音楽とミステリーと

暗殺（柴田　哲孝　著）幻冬舎

　この作品は、広義のミステリーだと思います。
　一国の元総理大臣が選挙の応援演説中に撃たれて殺される。犯人はその場で逮捕されるが、果たして真犯人はその男か。アメリカのケネディ大統領が銃撃されて殺された時も、犯人としてオズワルドが逮捕されたが、はたして彼が真犯人か、いまだに謎のままとなっているのだが、同じようなことが起こっている。

　はい、本作品はフィクションですが、安倍元総理が銃撃されて死亡した事件とそっくりですね。そっくりというより、むしろノンフィクションという感じがします。実際の事件と、その逮捕された犯人が真犯人なのか疑問に思う作者がフィクションという形で解明しようとした作品だと思いますね。
　
　まあ、ミステリー作品として読めば、普通の作品だし、とくに取り上げるべきことはない、簡単な作品です。でも、書いてある内容が事実に即しているのだとすれば、これは大変な問題です。日本社会の闇は深い。

　ところで、安倍さんと統一教会の関係は、ほんとはどうだったのかな。それによって、安倍さんの評価はまるで変わる。