九千部岳2011年07月04日 23時39分36秒

九千部岳(くせんぶだけ 1062m)
 2日の土曜日は、朝日会の7月例会で、長崎県の九千部岳に登った。
 九千部岳は、長崎県の南東部、島原半島にある山で、雲仙普賢岳のすぐ近くにある。九州百名山のひとつで、なかなかいい山である。
 旧版の九州百名山には上がっていなかったので、まだ登っていなかったが、朝日会のハイキングには手ごろな感じだ。天気が不安定で時折小雨となるが、まあ大丈夫だろうと出かけた。

 登山口の田代原トレイルセンターまでは、長崎自動車道諫早インターから国道57号線、県道210号線を走る。県道210号線は、舗装されてはいるが、かなり狭い道で離合が難しいような山の中の道だが、この道を通らないと大きく迂回せざるを得ないため、仕方なく利用する。

 田代原トレイルセンターの駐車場に車を止める。駐車場のすぐ前にも登山口があるのが、ここは下山口とし周遊コースをとるため、210号線を少し戻ったところにある登山口から登る。
田代原登山口

 登山道はよく整備されており迷うところはない。
気持ちのいい登山道

 気持ちのいい自然林で歩きやすい。
 だが、山頂近くはかなりの岩場になり、とても面白い登りとなるが、雨でぬれており、注意深く登る。
岩場を乗り越える1
 
岩場を乗り越える2

 山頂からの展望は、本来はなかなかのもので、例の迫力のある溶岩ドームの普賢岳が間近にみえるとのことであるが、残念ながら本日はガスっていて何も見えない。 
九千部岳山頂

 下山は登ってきたのと反対側に下る周遊コースをとる。
 しばらく岩尾根歩きが続くが、ヤマボウシの群落が名物で、眼下にはそれらしい白い花がときおりそこら一面に見える。ガスっているのが惜しい。
ヤマボウシ1
 
ヤマボウシ2

 尾根から下りになると、ガレた広い道が一直線に下っている。それほど急な下りではないが単調な下りだ。それでも、途中の谷筋には、山アジサイの青い花とヤマボウシの白い花を交えて楽しむことができ、花を慰めに黙々と下る。
山アジサイ

 メンバーも、口々に、いい山だなあ、また晴れた日に来たいなあとそれなりに楽しんでいた。自然のすばらしい山だ。
 下りついたところに柵があり、多分その柵のむこうは牧場だろう。
 
遊歩道

 下山道は、その手前を左に進む。ほぼフラットな道は、ところどころに休憩所が設けてある遊歩道で、木道がかなり長く続く。雨で湿っていて滑りやすく要注意だ。15分ほどでトレイルセンターの前に帰りつく。
 なかなかいい周遊コースだった。ガイドブックでは、このあと、あと二つの山をあわせて登るよう案内しているものが多いが、今日は朝日会なのでこれでおしまい。
(11:25)田代原トレイルセンター発、 (13:15)九千部岳山頂、昼食、
(13:35)下山、 (15:12)田代原トレイルセンター着
 雲仙のホテルの立ち寄り温泉で汗を流し、宿泊地の論所原キャンプ場に向かう。
 キャンプ場のケビンはまだ新しくて、泡風呂なども設備されている(不要だと思いましたよ)しゃれた建物だった。
 まあ難点は二階の寝室の天井が低くて、朝起きた時に頭を打った者がいることだ。
 夜は、いつものように麻雀に興じた。国士無双を上がってしまった。
麻雀

 翌日曜日、3日は、島原の乱で反乱軍が立てこもった原城址を見学し、
原城址にある天草四郎の墓碑

 隣接した原城温泉に入り、島原から有明フェリーで熊本県にわたり、九州自動車道で帰路についた。大雨にあわずにすみ、とてもよかった。


宝満山1522011年07月10日 22時14分40秒

宝満山山頂から福岡市内方面を観る
 昨日は、久しぶりに晴れ間が見えたので、足慣らしに近くの宝満山に登った。
 考えることは誰も同じなのか、登山者がすごく多かった。山ガールが流行って
いるので、若い女性も結構たくさん登っていた。なかなか結構なことだ。
 ただし、夏の宝満山はとてもきつい。昨日は、夕方から飲み会が入っていたので、
一番短い正面登山道を登って下ったが、石段ばかりの登山道は、暑さに堪える。
僕は、特に暑さに弱いので、とてもきつかった。普段は、他人にはなかなか追い抜かれないのに、昨日は追い抜かれっぱなし。
 山頂では、水を飲んで休憩しただけで、下山した。
 キャンプ場まで、下った時に、高校生らしいグループの一人が足首をねん挫して、一人では歩けない様子だった。それほどひどい感じではなかったので、テーピング用のテープとバンテリンをあげたのだが、はたして無事下山しただろか。大勢のグループだったから何とかなったのではないか。
 僕は、単独行がほとんどだから、気をつけないといけない。
(10:12)竈神社上林道発、(11:33)宝満山山頂、
(11:50)下山、キャンプ場、女道、正面登山道、
(12:45)竈神社上林道に戻る。

虹の彼方に2011年07月11日 00時33分43秒

ジュディ・ガーランド・アット・カーネギー・ホール
虹の彼方に(オーバーザレインボウ)
 先日「ピュア・エラ」というCDを聴いているとき、エラが「虹の彼方に」をとても上手に歌っているのに感心した。
 誰でもが一度は聴いたことがあると思えるくらいにポピュラーな曲である。
 「オズの魔法使い」という映画の中で、主演した少女ジュディ・ガーランドが歌い、人気を博し、その年のアカデミー歌曲賞を受賞した。
 2001年に全米レコード協会等の主催した「20世紀の名曲」で見事第一位に輝いた名曲である。僕も大好きで、この歌を歌い出したら、もうどうにも止まらない。ずっと頭の中がこのメロディでいっぱいになる。
 先ほどのエラはずいぶん上手く歌っているし、サラ・ボーンや他のたくさんの歌手が、それぞれ個性的に歌っている。
 でも、この曲だけは、やはり本家のジュディ・ガーランドのが一番いいようである。一般には、病気から快復した彼女のカーネギーホールにおける復帰ステージでの歌が、一番の名唱と言われている。
 なるほどこちらのほうは、一部声が不安定になっているところはあるものの、本当に心のこもった熱い名唱ですね。それに、伴奏のオーケストラの演奏がとても素晴らしくて、歌を完璧にサポートしています。一度は聴く価値があると思います。
 でも僕は、やはり映画の中で彼女が歌っているものが一番好きで、とても14歳の少女が歌っているとは思えない、清楚な色気が感じられる柔らかくて厚みのある素晴らしい声がたまらない。これは、ユー・チューブで画像入りのが聴けます。
 それから、やはりユーチューブで、物色していたときに、発見した歌手、「ニッキ・ヤノフスキー」という、まだ16、7歳の歌手が歌っているやつ。カナダでの冬季オリンピックの時、国歌を歌ったとかいうのですが、「虹の彼方に」をとてもパンチの利いた歌い方をしている。まだまだ、子供の声だが、将来が楽しみだ。

音もなく少女は2011年07月14日 00時04分07秒

音もなく少女は
音もなく少女は(ボストン・テラン著 田口俊樹訳)文春文庫
 10年前のベストミステリー「神は銃弾」の著者ボストン・テランによる昨年のベストミステリーで、「このミステリーがすごい!」の海外物の2位、「週刊文春ミステリーベスト10」の5位、「ミステリが読みたい」の7位にランクされている。
 昨年の海外物は、ここら辺くらいまでかな、とりあえず読んでおくのは。
 で、結論から言うと、これはミステリーではないでしょうね。優れた面白い小説ではありますが、ミステリーというジャンルには入れたくないし、どうしても入れるなら、僕の好きなミステリーではないですね。
 生来の聾唖者である主人公が、母親や強い自立した女たちとともに、やくざな父親や男たちと戦いながら成長していく様を感動的に描いているのですが、謎も探偵もサスペンスもない。エンターテイメントとしては、はなはだ不十分で、そういう意味ではミステリーとしては面白くないとも言えるものです。
 「神は銃弾」に比べると、文章は余計な描写が少なくなり、読みやすくはなっているが、あまり好きな文体でもない。ミステリーとしては評価できないが、まあ聾唖者を主人公とした感動小説として、記憶には残る小説というところでしょうか。
 それにしても、近頃の海外のミステリーは、この手の小説が多くなって面白くない。もっと、謎と、素敵な探偵と、サスペンスとを望みます。

宝満山153(堤谷コース)2011年07月17日 22時51分08秒

金剛の滝
 せっかくの三連休だ。テント担いで山に籠りたいのだが、家庭の用事もたくさんある。台風も来ているので、近場で我慢した。
 いつもの宝満山だが、今日は7年ぶりに堤谷コースを登る。谷コースというだけあって、たくさんの小さな滝が次々に現れる変化のあるコースだ。
 登山口は宝満山の南側にある本導寺。久しぶりだったので登山口周辺の様子が変わっており、解りにくかった。
 登山口をはいると、すぐ左側に谷川が現れ、ずっと上まで谷川の水の音を聴きながらの登山となる。「一の滝」から始まる小さな滝はそれぞれ特徴にあった名前がつけられているのだろうが、よくわからない。まあ、「一の滝」は、真横から見ると漢字の一に似ているからだろうか。一番大きな見応えのある滝は、「金剛の滝」であろうか。それでも落差は10mないだろうな。
 はしご場もあり、なかなか手ごわいコースだ。特に今日は暑さで熱中症気味で、バテバテになる。登山でこんなにきついのも全く久しぶりだ。極端には、三歩登ればもうきつくて立ち止まる。10秒ほど立ち止まって休んでまた1分程登る。この繰り返しとなった。谷川の水もずいぶん飲んだ。まあ、美味しかったけど。
 青息吐息で登って、山頂までいつもなら1時間20分くらいのところを約2時間もかかってしまった。下山はあちこちと回り道して帰ろうかと考えていたのだが、あまりにも疲れていたので、往路をそのまま下山した。
 いいコースだけど本当に疲れた山歩きだった。
(11:11)本導寺登山口発、 (12:18)絶食記念碑、
(13:03)キャンプ場、 (13:13)宝満山山頂、
(13:41)下山、往路を戻る、 (14:48)登山口に戻る。

「エディタで新規作成」が使えなくなった2011年07月17日 23時00分35秒

 インターネットエクスプローラをバージョンアップしたら、今まで使っていた記事の作成・編集のメニューの「エディタで新規作成」が使えなくなってしまった。パソコンに詳しくないので元に戻せない。
 どうなっているのだろうね。せっかく写真を並べてアップできていたのが、一枚しかできなくなった。困ったな。

復元しました2011年07月18日 00時11分05秒

いろいろいじくっていたら復元したので、堤谷コースの写真をアップします。
これが「一の滝」です。
一の滝

梯子場もある険しいコースです。
梯子もある

コースでは一番の大きな滝です。

金剛の滝

絶食記念碑とは、変な記念碑ですが、修行僧か何かでしょう。何かで読んだことがあるが、忘れました。
絶食記念碑


宝満山山頂は、風がなく暑かった。が、今日も若い人で賑わっていました。
宝満山山頂竈神社上宮


渋谷署強行犯係シリーズ2011年07月19日 23時30分03秒

渋谷署強行犯係シリーズ
渋谷署強行犯係シリーズ「密闘」、「義闘」、「宿闘」(今野 敏 著)徳間文庫
 著者の今野敏さんは、僕の大好きな警察小説「隠蔽捜査シリーズ(現在まで4冊)」の作者だ。その今野さんが、もう一つ警察シリーズを書いていることを新聞広告で知った(ずいぶん前だったが)ので、読んだ。
 今のところこちらのシリーズは3冊出されていて、3冊目の反応をみて、後を考えるのだとか。
 で、渋谷署強行犯係ということなので、やはり警察ものと思いますよね。確かにシリーズを通じて渋谷署の強行犯係の刑事は準主人公扱いで出てくるのですが、主人行は、整体師を表家業とする武道家で、空手の達人である。だから警察物というより、拳法対決シリーズという内容である。
 元来「拳鬼伝」としていたものを、昨今の警察物ブームにのって、改題して再発売したものだそうです。著者自身空手3段、棒術4段の腕前を持つ武道家ということだから、警察物よりもむしろこちらのほうが専門なのかもしれない。
 物語は、三冊とも同じような運びで、街のチンピラ達が何者か武道の達人によって痛めつけられる。それを黙ってみていられなくなった主人公が、実力で阻止にかかるという内容で、まあ、ワンパターンですね。
 文章も内容も簡単で、僕みたいな格闘技好きな者にとっては、興味深く面白いから、あっと言う間に読み終える。土日、一日半あれば3冊とも読めるでしょう。
 でも、隠蔽捜査と比べると、やはりどうかなあというシリーズですね。

麒麟の翼2011年07月20日 23時42分08秒

麒麟の翼
麒麟の翼(東野圭吾著)講談社
 麒麟は伝説上の生き物で、鳴き声は、「ビール、ビール!」と鳴くそうな。
 これは、昔流行ったジョークだけど、本来は(?)麒麟には翼はないそうだ。日本橋にある麒麟の像には翼があって、ここから日本中へ道路が飛び立っているというイメージから、特別に翼が付けられているとか。
 物語は、この麒麟像にもたれかかるようにして男が死ぬところから始まる。東野さんの人気シリーズ加賀敬一郎刑事の捜査物語最新作だ。
 帯には、「加賀シリーズ最高傑作」と書かれていて、作者もそうだと言っている。この加賀シリーズは、「新参者」に代表されるように、警察物の中でもことさら人情を売りにしているシリーズで、別の宣伝コピーでもこの新作について、人情味がさらに深まったように言っていたように記憶している。
 実は、僕はこれに心配していた。僕の好みでは、ミステリーは、やはり、名探偵と謎解きとにある。加賀シリーズは、その条件を備えている良質のミステリーだと思っていたので、人情を強調するあまり、そこから離れていくのではないかと心配していたのだ。
 読んでみて、それはなかったので、安心した。あくまでもミステリーとして、きちんとしたものだった。
 が、シリーズ最高傑作というのは、異論があるだろうし、僕も新参者のほうができがいいと思います。話が作られ過ぎているという感じが否めないし、そうなるのかなあと納得いかない展開もある。
 けれども、斬新さはないけれど、これは、一気に読める面白いミステリーだと思います。
 シリーズの次の作あたりでは、加賀さんの剣道を活かしたアクションも見たい気がします。それに、今回ピリッと味を引き締めた、お父さんを看取った看護師さんが、再登場するのかなあ、なんて展開も期待しています。

真夏の九重連山2011年07月23日 22時10分22秒

久住山、稲星山、鳴子山、中岳、天狗が城
 真夏に九重連山に登るのは久しぶりだ。自宅の近くの井原山が、キツネノカミソリが咲き揃うのは、来週だろうとの予測。それに、低山は、虫が怖い。そこで、九重なら虫が少ないし、もしかしたら鳴子山のオオヤマレンゲがまだ残っているかもしれない。よし、九重に出かけよう。
 牧の戸峠から登る。
夏の九重縦走路
 
 今日も多くの登山者でにぎわっている。
登山者で賑わう縦走路

夏の久住山

 夏の太陽は容赦なく照りつけるが、標高がある程度高いので、風が吹けば涼しい。
 まず、久住山の山頂を踏み、
賑わう久住山山頂
 
 それから稲星山を目指す。
右稲星山、左中岳

 稲星山の東斜面を下ると、稲星越えの分岐に出る。右に下れば本山登山道に、左前に進めば白口岳。鳴子山へは右前に灌木を分けて進むと岩ごろごろの険しい道となる。一度通ったことがあるが、これほど険しいとは記憶にはなかった。
鳴子山への縦走路

片ヶ池

 巨岩の積み重なるピークを越えた先に鳴子山の狭い山頂がある。
鳴子山の手前の岩峰

 そこに至るまでの茂みの中にお目当てのオオヤマレンゲがあるはずだが、残念ながらもう姿が見えなかった。今月初めにはその高貴な姿が見れたとのことだったが、やはりそれから3週間過ぎたら、誇り高き貴婦人は、待ってはくれなかった。そうだとは思っていたが、それでもがっかりだ。
鳴子山山頂
 
 鳴子山山頂で昼食をとった後、引き返して、中岳を目指す。
稲星越から中岳へ

 鳴子山への往復が結構堪えている。中岳を割愛しようかとも思ったが、せっかくだから頑張って山頂を踏む。
中岳への登りの斜面

中岳山頂

 それからは、いつものように天狗が城のピークを踏み、
天狗が城

天狗が城山頂

 久住分れに戻り、往路を戻る。
真夏の星生崎

 結構疲れたな。

(9:11)牧の戸峠登山口発、 (10:30)久住分れ、 
(10:53-11:00)久住山山頂、 (11:30)稲星山山頂、
(11:53)稲星越、 (12:16)鳴子山山頂、昼食
(12:45)下山、中岳を目指す、 (13:39-50)中岳山頂、
(14:00)天狗が城、 (14:23)久住分かれ、 
(15:26)牧の戸峠登山口に戻る。