ハイⅭ2017年11月22日 23時57分19秒

 ハイⅭといっても、ヴィタミンⅭのサプリメントのことではありませんよ。男性オペラ歌手テノールが歌う最高音で、ト音記号の五線譜をはみ出した上のドの音ですね。試しに声を出してもたいていは上のファぐらいまでしか出ないですよね。そんな高い音です。
 劇画「ゴルゴ13」に「アレーナ・ディ・ヴェローナ」という作品があります。世界最高のテノール歌手が、自分の声の衰えを聴衆が知る前に、自分が最高の歌を歌った瞬間に殺してほしいとゴルゴに依頼するものです。で、その最高の歌というのが、ヴェルディの歌劇「トラヴァトーレ」の第3幕で歌われるアリア「見よ、恐ろしい炎を」で、そのハイⅭが出てくるわけです。最高音を張り上げて歌い終わるそのアリアは、聴いていてとても気持ちのいいものです。もちろん完璧に歌い上げればということですが。
 そうなると、僕の持っているCDでは、パヴァロッティの「TUTTO」とドミンゴの「ベスト・オブ・ドミンゴ」ですね。パヴァロッティのは艶やかにどこまでも伸び切って、さすが「ミスターハイⅭ」と言われるなあというものです。
 ドミンゴのは、ド迫力ですね。頑張って歌ってやったぞーという感じです。
 二人とも完璧に歌っていて、何回聴いてもとても気持ちがいいです。
 「見よ、恐ろしい炎を」で検索すればネットで聴くことができます。