暗黒の河2018年09月17日 22時57分44秒

暗黒の河
暗黒の河(ジェイムズ・グレディ著 池央耿訳)新潮文庫

 これも未読本の中の一冊。平成十年だから20年前に出された本です。当年のベストミステリーにはあがっていなかったようだが、どうやら当時読んでいた雑誌「ダカーポ」(1998.7.1 №400号)の書評を読んで、購入したようだ。
 歴史の重大局面に関与した凄腕のスパイの物語だが、700頁ほどの重厚な内容で、読むのに体力がいる。
 国家に利用されつくすスパイではあるが、個として最後の一刺しをどのようにし果たすか。とても重たい。登場人物は多いし、時は前後するし、たくさんの事件が重層的にかかわってくるので、読むほうが混乱してくる。何度も行ったり来たりしてやっと読み終えた。気楽に読める作品ではないでしょう。

 この夏からずっと体調を崩していて、つらい。この連休も家から一歩も出なかった。ようやく涼しくなってきたようなので、また山歩きを始めたいのだが。