カディスの赤い星2007年12月15日 00時02分51秒

カディスの赤い星(上)、(下)(逢坂剛 講談社文庫)
 小さなPR会社を経営する主人公が、取引先の大手楽器会社が招聘した有名なギター製作者から人探しを頼まれる。物語は、意外な方向に発展し、舞台はフランコ総統独裁時代のスペインへ。
 速いテンポの展開と、明快な文章で、ぐいぐいと引っ張っていく。
 周到に用意された伏線、海外物を読んでいるかのような活劇と意外性、謎もスリルもふんだんに盛られているし、どんでん返しも用意されているサービス満点のとても面白い本である。
 恋愛物語もちゃんとちりばめてあり、最後は読みながら涙ぐんでしまった。
 さすがに、直木賞、日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞の三冠に輝いた秀作だ。文庫本上下合わせて1000ページを超える大作だが、一気に読めること間違いない。

 買いだめしている本を少しずつ読んでいるが、買うほうが多くて、なかなか積読が減らないのです。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://yamanamiharuka.asablo.jp/blog/2007/12/15/2513227/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。