バーンスタインの第九2012年01月06日 00時38分11秒

バーンスタインの第九
ベートーヴェン交響曲第9番二短調
 レナード・バーンスタイン指揮
 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 謹賀新年 今年も山と音楽とミステリーを楽しみたいものだ。
 それにしても、年末年始のテレビの音楽はあまりよくなかった。紅白歌合戦は論外にしても、大晦日のNHKの第九は平凡で退屈だったし、3日のNHKニューイヤーオペラも聴くものがなかった。
 そこで、今日はあらためて第九を聴いた。めったに聴かないバーンスタインとウィーンフィルのCDだが、これがなかなかよかった。ウィーンフィルの演奏がとてもいいのだ。ライブ録音らしく燃えに燃えているという感じである。
 4楽章のバリトンの出だしが気に食わないのだが、それ以外は歌のほうもとても素晴らしい。オーケストラの最後の部分のスピードも盛り上がりも言うことはない。素晴らしいCDであることを再発見した。

登り初めはやはり九重2012年01月08日 20時46分29秒

久住山(くじゅうさん 1787m)、中岳(なかだけ 1791m)、天狗ガ城(てんぐがじょう 1780m)、星生山(ほっしょうざん 1762m)
 
 登り初めは、やはり九重にした。近所の山には、まだ雪が少ないので、やはり登り初めにふさわしい雪山は、九重になるのだ。
 朝6時過ぎに家を出て、高速を玖珠までとばす。玖珠からはいつものように四季彩ロードで長者原に。やまなみハイウェイで牧の戸登山口まで登る。ここまでは心配していた積雪はほとんどなく、すいすいと着いた。 
 牧の戸峠の広い駐車場には積雪が少しはあったが、普通車でも大丈夫な程度だ。雪が深い時は、よく車が立ち往生しているのだが、今日は平気。帰りにはその雪もほとんど溶けていた。
牧の戸登山口

 牧の戸登山口からの登りも、まだ積雪が少なく、下のコンクリートがところどころ見えている。それでも一応アイゼンを着けて登る。
 コースは、昨年と全く同じ。沓掛山から縦走路を登り、久住山へ。久住山から御池に下り、中岳に登り、天狗が城経由で久住別れに戻る。久住別れの避難小屋でインスタントラーメンの昼食をとり(小屋は、満員電車並みの混雑でした。)、それから星生崎を登って尾根を進み、星生山に登った。星生山の先から西千里ヶ浜に下って縦走路に出て、往路を戻る。
 積雪がまだかなり少なくて、風が結構冷たかった。西千里ヶ浜は、積雪が全くなく、地面が凍りついているという感じだった。
 天気もずっと曇りで、山頂はずっとガスの中という状況だったが、久住山から御池に下る時の20分くらいだったろうか、いきなりすーっと晴れて、素晴らしい雪山のシーンが出現したのが、とても印象的だった。
 デジタルカメラの電池の消耗が早くて、星生山の山頂で写真を撮った後、電池切れで写らなくなった。こんなことも初めてだった。予備の電池は持参していが、取り出すのが面倒で、そのままにして、帰った。

 沓掛山の肩あたりの樹氷がとても美しかった。
沓掛山肩の樹氷

 沓掛山からみた縦走路です。やはり冬山、寒々としている。
沓掛山から見た雪の縦走路

 久住山への登りは、とても風が強く冷たく、息が止まるくらいだった。さすがに山頂には人が少ない。
久住山山頂

 久住山から御池に向かう時のわずかな時間の晴天は、とても美しいシーンだった。
 左が天狗が城、奥のほうに中岳が見えている。御池は、真中を下ったところにある。
御池へ

 御池は、完全に凍っていた。団体ではしっても大丈夫な感じだった。
凍った御池

 中岳もいつもより雪が少ない。
中岳

中岳山頂

 中岳山頂から見下ろした坊がつるです。ほとんど積雪がないように見える。
中岳山頂から見下ろす坊がつる

 中岳からの下り。雪が少ないけど、氷結しているので、慎重に下ります。こういうときは、やはりアイゼンが有効ですね。
中岳からの下り

 今度は天狗が城に登る。岩の間を乗り越える道もあるが、氷結して危険だから、右から巻いて登る。
天狗が城

 天狗が城の山頂です。風が強かった。山頂部分には積雪なし
天狗が城山頂

 久住別れの避難小屋で昼食後、小屋の後ろから星生崎を登ります。
星生崎を登る

 星生崎を登りきったところから見た、避難小屋とガスの中の久住山です。このあとちょっと方向感覚がおかしくなり、道を間違えそうになった。
星生崎から見下ろした避難小屋と雲に霞む久住山

 星生山山頂までは、いくつかのアップダウンのある岩尾根を縦走するのですが、ミニミニ大キレットという感じ、北アルプスの縦走路の感じがある大好きなところです。
星生山への最後の登り

 星生山山頂から見下ろした西千里ヶ浜と奥の久住山です。右下の川のようなところは縦走路だと思います。
星生山山頂から見た西千里ヶ浜と久住山

 これは、星生山山頂。蛇足ですね。このあと電池が切れました。
星生山山頂

(8:20)牧の戸登山口発、 (9:41)久住別れ、 (10:10)久住山山頂、
(10:29)御池、 (10:50)中岳山頂、 (11:03)天狗が城山頂、
(11:22-49)久住別れ避難小屋で昼食、 (12:31)星生山山頂、
(13:31)牧の戸登山口に戻る。

第九 ベートーヴェン最大の交響曲の神話2012年01月09日 22時55分53秒

第九 ベートーヴェン最大の交響曲の神話
第九 ベートーヴェン最大の交響曲の神話(中川右介著)幻冬舎新書

 昨年も、年末には各地でベートーヴェンの「第九」が演奏されたことでしょう。「第九」の演奏は、日本の歳末の風物詩になってしまいました。
 この本は、その「第九」の誕生から現在に至るまでを、演奏の歴史を中心に、膨大な資料に実証させながら、かなりドラマチックに描いている。書き方が上手いのか、へたなミステリーを読むよりよほど面白い。一気に読んでしまった。
 おまけにこの「第九」が、わが国で最初に、一般人向けに演奏されたのは、なんとわが母校「明善高校」だったということもわかって(179ページ)、なんだか少し誇らしくて嬉しかった。

二流小説家2012年01月15日 16時56分57秒

二流小説家
二流小説家(デイヴィッド・ゴードン著 青木千鶴訳)ハヤカワポケットミステリー

 昨年のベストミステリーで、「このミステリーがすごい!」、「週刊文春ミステリーベスト10」、「ミステリが読みたい!」の三誌すべてでベスト1となった史上初のミステリーということです。
 このところ、感心するミステリーが少ないから、期待して読みました。

 いくつものペンネームを使いながら、ポルノ小説やSF小説などを書いている二流小説家(三流ではないですよ)に、猟奇的な殺人犯から自伝の執筆依頼が舞い込んだ。さてどんな展開をするのか。

 不思議な小説です。
 西洋風のちょっとなじめない冗談から、しんみりとほろっとするところ、どちらが本当かなと思えるような書き出しにとまどう。でも訳者青木千鶴さんの翻訳がいいのか、とても読みやすくわかりやすい。上下二段の450ページがすんなりと読めてしまう。

 一気に読める内容だが、ゆっくり味わって読みたくなるような文章だ。

 もちろんミステリーとしてのしかけも十分だし、ハラハラドキドキの活劇も準備してある。
 登場人物のキャラクターも魅力的だ。特に、高校生ビジネスパートナーのクレアがいい。ロクティの「眠れる犬」に登場する少女セレンディピティを思い出した。

 終盤には、なんだかドストエフスキーの「罪と罰」を思い起こすような箇所もあり、ミステリーの形を借りた文学作品だと言うのは、言いすぎだろうか。

 そのほか、作家や創作活動の裏側事情みたいなこともたくさん書いてあり、その筋の人たちには別の面白さもあるに違いない。評判通りの面白いミステリーだと思います。
 この作者の次の作品も執筆中ということで、ぜひとも読んでみたいと思いました。

 それにしても、ハヤカワポケットミステリーを買ったのは、20数年前の「皮膚の下の頭蓋骨」以来だったが、当時1200円だったのが、今回は1800円になっていました。

難所ヶ滝の正体2012年01月21日 22時04分28秒

 裏山に、毎年氷結する「難所ヶ滝」があります。
 
2003年の難所ヶ滝
 
 これは9年前の写真ですが、寒気が来る1月から2月にかけて、こんな感じになるので、毎年観に行きます。
 今日も、どうかなと思って登ってみることにしました。東北や関東では大雪になっていますが、福岡ではここ数日暖かい日が続くので、まあ多分氷結していないだろうとは思っていました。

 案の定、全く氷結していなくて、ごらんのとおりでした。ただの岩壁ですね。「難所ヶ滝」の
正体です。
2012.1月の難所ヶ滝

 この「難所ヶ滝」は、以前は道案内にも「難所ヶ滝」となっていましたが、さすがにここは「滝」ではないですよね。そういった意見が多いのか、新しい案内表示では、「河原谷の大つらら」と書いてあります。正しい表示なんでしょうが、なんとなく雰囲気がでないですね。

 今日は、全くの岩壁を見上げて通り過ぎ、谷を登りつめ、三郡山への縦走路にでて、右へ宝満山に登りました(156回目)。
宝満山山頂直下の岩壁

 ポカポカと暖かい日和で、とても気持ちよく歩けました。
 山頂で昼食をとり、往路を戻りました。
宝満山山頂から見た福岡市方面
 
 来週は、福岡にも寒波が来そうなので、また氷結した「難所ヶ滝」を観たいと思います。

(11:25)昭和の森駐車場発、 (12:33-37)難所ヶ滝、 (12:53)縦走路、
(13:15-40)宝満山山頂、昼食、 往路を戻る、
(14:59)昭和の森駐車場に戻る。


マーラーの交響曲2012年01月22日 22時13分38秒

マーラーの交響曲
マーラーの交響曲(金聖響+玉木正之 著)講談社現代新書
 昨年末に出されたものです。同じコンビによるシリーズで、「ベートーヴェンの交響曲」、「ロマン派の交響曲」に続く新書の第3弾で、多分三部作となるものでしょう。
 前2冊とも、楽譜がよく読めない素人クラシックファンの僕にとっては、それぞれの交響曲が作曲された背景や、その曲そのものの構成がどのようになされて、どのような意味の下で展開されているかなどを解りやすく丁寧に説明されており、とても参考になるものであった。
 もちろんこの「マーラーの交響曲」も、素人にも十分わかるように配慮されて解説してあり、なるほどなるほどと感心しながら読みました。
 この三部作は、なかなか面白くて為になる交響曲入門書だと思います。
 特に、マーラーについては、ここ数年来、多分ベートーヴェンより多く聴いていて、その音の魅力にとりつかれている僕にとっては、より深く理解する、何よりの入門書となりました。
 中でも、交響曲第4番の解釈は、市販されている概説書とは、また違った新しい解釈でびっくりしたのですが、これもなーるほどと感心することしきりでした。
 このあと交響曲には、ブルとかタコとかが控えているのですが、僕はまだまだマーラーに浸りきりで、とてもそこまでは当分行きつけない感じです。
 いやーマーラーは素晴らしい。

檜原山2012年01月29日 21時26分33秒

檜原山(ひばるさん 735m)
 28日、29日は、朝日会の1月例会で、大分県の檜原山に登った。

 あ、「朝日会」は、高校の同級生の仲間で勝手につけたグループの名称で、朝日新聞やこのアサヒネットとは関係ありませんよ。

 檜原山は、大分県の北西部、耶馬渓にある信仰の山で、旧版の「九州百名山」の一山である。
 変化に富んだ登山道は、なかなか魅力があるのだが、なにせ登山の時間が片道30分と短いのが欠点だ。多分そのせいで新版の九州百名山からはずされたのだろう。
 
 大分自動車道日田インターで下り、国道212号線を中津のほうに進み津民から左折し、檜原山登山口を右折して、山道を道なりに進めば、正平寺の境内に至る。ここが八合目にあたるらしい。

 写真を撮ろうとして、カメラを家に置いてきたことに気がついた。仕方がないので、携帯のカメラで撮影したが、どうもうまく撮れなかった。以下、ピンボケばかりなので、ご容赦。

 駐車場に車を停め、池の脇の立派な石段を登ると正面に正平寺の本殿がある。
 
正平寺の石段

  登山道はその左側にある。それほど急ではないが、岩場など変化に富んだ面白い登山道だ。「針の耳」と言われる岩の狭いトンネルには「よこしまな心で通れぬ針の耳」なんてことが書いてあるので、ちょっと不安になりながら(てなことはないですよ)も無事に通り抜ける。
針の耳

 山頂部分には、上宮奥の院があり、三角点のある頂上は、そのすぐ先にある。山頂付近には、少し雪が積もっていて、ちょっぴりだけど雪山気分にもなれた。
正平寺上宮奥の院

檜原山山頂で

 汗をかく暇もない程度の山歩きで、さすがの朝日会のメンバーも物足りない様子だった。
 昼食後下山。往路を戻るのだが、下山路は途中から別ルートとなっており、こちらはより平坦な快適なウォーキングだった。
(11:27)正平寺発、 (11:58)檜原山山頂、昼食、
(12:24)下山、 (12:50)正平寺に戻る。

 境内に戻り、時間つぶしに左に700mほど緩やかに下って、「千本桂」を見学する。山の斜面に立つ「桂」の大木は、根元から天に向かって無数に幹分かれをしており、なんだか宮崎駿の世界に入り込んだような雰囲気を醸し出しており、不思議な気分になった。

千本桂
 
 下山後は、近くのや「すらぎの郷やまくに」の温泉で汗を流し(汗かいていないけど)、そこのコテージに宿泊。キムチ鍋で酒盛りし、例によって麻雀に興じる。
 僕は、焼酎とワインにことのほか酔ってしまった。