新宿鮫の新作2018年05月06日 00時48分52秒

 警察小説の主人公の中でも特に好きで、気になっているのが大沢さんの小説「新宿鮫」シリーズの鮫島です。単行本の最新作は、第10作目の「絆回廊」で、これは2011年に出た。
 主人公の鮫島警部ほど孤独な警察官はいないと思うのだが、そのうえたった一人の組織内部の理解者を失い(殉職)、愛する女との別れの予感までする終わり方を「絆回廊」はしていた。
 もしかしたら、このシリーズはこれで終わってしまうのかもしれない。そんな感じも持ちました。それではなんだかやりきれないなあと、でも現実はそんなもんかもしれないし、それはそれで仕方ないけれど、それでもどこかに安らぎや希望が欲しいのが、エンターテイメント小説ですよ。いずれにしても、主人公の殉職にしろなんらかのはっきりした結末が欲しい。そう思って、ずっと続編の登場を待っていました(主人公が死亡する警察小説はいくつかありますよ)。
 前作から7年目の今日、やはり作者も続編が書けないのかなあなんて思いながら、今日も念のためネットで「新宿鮫 新刊」で検索したら、なんと続編の連載が、「小説宝石4月号」から「暗約領域」と題して始まっているようです。
 とても嬉しいです。早速買って読みたい気もするのですが、やはり一気読みしたいので、いつになるのかわからないけれど、単行本になってからの楽しみとしておきます。