トラブルシューター「もぐら」シリーズ ― 2012年11月01日 21時28分30秒
忙しい時のストレス解消にいい本だ。簡単に読めて、それなりにすっきりする。
主人公は、元警視庁の刑事。ある事件で警察官を辞めて、一人でもめごとよろず解決屋を営んでいる。が、必要な時は警察の闇の刑事の役割をはたす。というあり得ない設定で、ハチャメチャの大活躍。
初めの三冊は、いくらなんでもそこまではしないでしょうとあきれる展開。強いのなんの、総合格闘技のチャンピオンにだって勝ってしまうかも。格闘シーンにしても、そんなことできないよと思うシーンばかりだから、まともに読んではいけない。あくまでもストレス解消である。
でも4冊目、最新作の「もぐら醒」では、落ち着いた展開で、まともになってきているようだ。
主人公はじめ登場人物がいいキャラクターだから、工夫次第でもっと続くシリーズになるかもしれない。
黒岳(九重) ― 2012年11月04日 20時16分02秒
黒岳(くろだけ 1587m)11回目
時間と天気がやっと一致して山に行くことができた。
昨日、3日土曜日、九重の黒岳に向かった。もしかしたらまだ紅葉が少しは残っていないかとの思いもあった。
朝9時ごろに登山口の男池園地の駐車場に着く。紅葉の盛りの先月なら、駐車場は満車で、道の両脇にも車が溢れているのだろうが、今日はまだ駐車場には少し空きがあった。
登山靴に履きかえようとして、登山靴を玄関に置き忘れてきたことに気がついた。仕方ない、運転用の運動靴で登ろう。
入り口で清掃協力金100円を支払って、男池のほうへ。
ピークは過ぎても登山者や観光客の姿は多い。
周辺の紅葉はまだ楽しめるほどに少し残っており、気分良く道を進む。かくし水までは、登りは緩やかだ。
かくし水を過ぎると、次のめどはソババッケ。開けた湿地帯であるソババッケの名前の由来はよくわからないが、なんでも古くはここで蕎麦を栽培していたとの説もある。
ソババッケの先を右に進めば大戸越えから平治岳への登山道で、黒岳へは直進する。
平坦だった道が急登に代わり、やがて黒岳と大船山との間の道で、「奥ゼリ」と言われる大小の岩がゴロゴロした歩きにくい道となる。
かっては夏でも雪が残る岩穴「風穴」に着いて、一休み。多くの登山者が休憩していた。
ここから左に急登するのが黒岳への道だ。大小の石がゴロゴロした急な道を、落石を起こさないように注意しながら登る。
ここからしばらくは、本当にきつい登りだ。紅葉はすでに終わっており、ただ汗をかきながら登る。
風穴から30分強で黒岳の二つのピーク、天狗と高塚の鞍部である、天狗別れに着く。ここらへんにも多くの登山者が昼食をとったり休息したりしている。
まず、天狗を目指す。天狗は岩の積みあがったピークで、かなりスリリングな登りだ。スケールはずっと小さいが、なんだか槍の穂先を登っているような気分にも少しだけなれる。
天狗の山頂は、たくさんの登山者でいっぱいだった。
へっぴり腰であったが、天狗岩の上に登り、すぐに下山。
天狗別れにもどり、高塚をめざす。高塚は、黒岳の最高峰で黒岳の山頂である。
高塚の山頂もたくさんの登山者で、腰を下ろすスペースを確保するのが難しいくらいだった。
ここでも、またもや忘れ物に気がついた。お湯を沸かしてラーメンを食べようと思ったが、ガスボンベがザックの中に無い。昨夜入れたはずなのに無い。仕方がない、非常食として持参していたおにぎりとパンで昼食とする。忘れ物が多いということは、山をなめてかかっている証拠だと、深く反省。
下山は、往路を戻る。
かくし水で喉をうるおし、
男池の100年前に降った雨が湧きだしているという特徴のある味の名水を飲み、
まだ紅葉がとても美しい長者原の星生ホテルの温泉で汗を流し、例によって岡嶋牧場ミルクランドの世界一の牛乳とアイスクリームを味わって、帰路に着いた。
期待していた紅葉はもう終わっていたが、満足のいく山行であった。
(9:08)男池園地駐車場発、 (9:33)かくし水
(9:56)ソババッケ、 (10:41-46)風穴、
(11:20)天狗別れ、 (11:35-43)天狗、
(11:57)天狗別れ、
(12:08)高塚(黒岳山頂)、 昼食、
(12:23)下山、
(12:50-13:12)天狗別れで昼食、 (12:57)風穴、
(13:34)ソババッケ、 (13:54)かくし水、
(14:14)男池園地駐車場に戻る。
裏英彦山道 ― 2012年11月10日 21時16分59秒
英彦山(ひこさん 1199.6m=南岳)(5回目)
ヤフーの天気予報コーナーには、地元の紅葉情報も掲載されている。福岡県では、英彦山が紅葉の盛りとなっていたので、昨夜、英彦山に登ろうと決めた。多分今年最後の紅葉登山だろう。
天気予報では、午後からは崩れるとのことだったので、早朝5時45分、自宅近くのコンビニでスポーツ飲料等を買い込んで、英彦山を目指す。
さすがに朝早く出たので、英彦山別所の無料駐車場はまだがらがらだった。
今日は、いつも登る豊前坊、北岳からの周遊ルートとは逆に登るつもりだ。
まず正面参道の奉幣殿を目指す。ここらあたりの紅葉がとてもきれいだ。
奉幣殿からは、玉屋神社、鬼杉へと進む。玉屋神社のすぐ下の紅葉もとても鮮やかで楽しめた。
鬼杉からは、急登して南岳を目指す。大南神社への道を左に分け、もう少し登ったところに「籠水峠 裏英彦山道」への小さな案内板があった。
先行していたお二人の年配の方が、その籠水峠のほうへ進まれていたので、何気なくどちらに行かれるのか尋ねたところ、裏英彦山道をケルン谷から南岳に登るとのこと。どうせなら僕も知らない道を登ってみよう。お二人の言われるには、とても自然の豊かなコースらしい。多少は難路とのことであるが、グリーンウォークに紹介されて以来(28号 2008年9月)、このルートを登る人が激増して、だいぶ歩きやすくなった。「でもやたら赤テープなどが目についてなあ。」と静かな昔を懐かしんでおらるようだった。
この裏英彦山道は、これ以降、案内表示は全くない。かすかに残る踏み跡と赤テープだけが頼りである。途中、岩ゴロゴロで、道がほとんどわからないところなどは、遠くの赤テープを目指し、見当をつけながら進む。
しばらくして大きな沢に出たので、これがケルン谷かなと思ったが、ここは谷を横切って進む。
左に「垂水の壺」と言われる(案内板があった)修行窟を観ながら少し進むと、ケルン谷に出る。
南岳へは、今回はケルン谷まで降り切らずに、その手前をテープを目印に左に登る。
テープを確認しながら急なガレ場を登ると、南岳の下に飛び出る。
右上には、中岳の頂上、英彦山神社上宮の社が聳えている。
まず、南岳の山頂を踏む。曇りだった天気が、いまにも崩れそうになってきた。ガスも出てきたようだ。いそいで中岳に登り、山頂で昼食。風が強く、とても寒い。
昼食後は、北岳から豊前坊に下るつもりだったが、天気の悪化が気になったので、正面参道を下ることにした。それにこの正面参道は、まだ通ったことがなかったので。
正面参道は、奉幣殿まで、ずっと整備された石段かなと思っていたのだが、整備された石段は少しだけで、ほとんどが自然の道であった。どこか宝満山の正面登山道にも似ている。
奉幣殿まで下ると、たくさんのお参りの人や観光客でにぎわっている。
あらためて美しい紅葉を楽しみながら、別所の駐車場に戻る。
しゃくなげ荘の温泉で汗を流し、帰路につく。
美しい紅葉と自然いっぱいの裏英彦山道を知って、とても満足のいく山行だった。
(7:14)別所駐車場発、 (7:21)正面参道、
(7:29)奉幣殿、(8:21)玉屋神社、 (9:08)鬼杉、
(9:21)南岳、籠水峠(こもりみずとうげ)分岐、
(9:44)籠水峠、(10:30)垂水の壺、
(10:35)ケルンの谷、(11:22)南岳山頂、
(11:31)中岳山頂、昼食、 (12:02)下山、正面参道を下る、 (12:49)奉幣殿、 (13:05)別所駐車場に戻る。
望雲台からの転落死 ― 2012年11月19日 23時19分32秒
英彦山には、ついこの前の10日に登ってきたばかりだ。
転落したのは、英彦山北岳に登る途中にある「望雲台」という絶壁の上にある眺望のいい名所である。そこに至るには、ほぼ垂直の壁を鎖でよじ登り、
絶壁に造られた30センチほどの細い道をトラバースし、さらにまた垂直の絶壁を鎖でよじ登ると言う危険な体験をしなくてはならない。
僕のこれまでの山登り体験の中で、最も怖く感じる個所である。いつも事故がないのが不思議だったのだが、とうとう不幸な事故がおこってしまった。山登りをしている人は、どこかこういうことを心の奥ではいつも恐れているのだが、やはりあってはならないことだ。
僕がいつも行く所だけに余計にそう思います。
亡くなった方のご冥福を心からお祈りします。
映画「悪の教典」 ― 2012年11月24日 00時34分03秒
原作は、同名の小説で、2010年のベスト1ミステリーでした。
小説も凄かったけど、映画のほうがもっと凄かった。面白いというよりやはり凄いというのが感想ですね。よくこんなもの造りましたねという感じです。
原作を読んだ時、続編が書かれるのかななんて気もしたのですが、映画では最後にはっきり「to be continued」て出ましたね。これ、普通なら、「続く」ってことですよね。
でも、この映画の監督は、遊びでこんなことやるとかいう人らしく、続編が出ることに懐疑的な人も多いらしいですね。
僕としては、続編はないほうがいいように思いますが。
以下は、原作の感想です。
(2011年01月09日の当ブログ)
悪の教典(貴志祐介)文芸春秋
昨年の国内物ベストミステリーは、ガイドブックでは文句なしに「悪の教典」だろう。
「週刊文春のミステリーベスト10」と「このミステリーがすごい!」とで第1位、「ミステリが読みたい!」で第2位にランクされている人気である。
主人公は、サイコパス(性格異常?)の高校教師であるが、イケメンで上手に仮面をかぶっているので生徒間の信頼、人気が高い。
その人気教師「ハスミン」が、とんでもない犯罪を次から次に犯す。その凄まじさと迷いのない実行力に、何故かいつの間にか快哉感すら覚え始めるのだが、読後感は、どこかあまりよくない。
プロットやストーリー展開に荒さは目立つし、「そんなー」とか思うところも多々あるが、確かに読むには面白い小説だ。この本の終わり方からすると、もしかしたら続編が書かれるかもしれないなとも思ったが、どうだろうか。
上下巻合わせて850ページ近く、厚さにして7.5cmもあるのだが、二日で読んでしまったくらいに面白い。
が、しかしである。こんな小説が、ミステリーのナンバーワンとしてもてはやされていいのか。
もともとホームズ系の本格ミステリーファンとしては、穏やかではない。クライムミステリーであっても、ルパンなどのようにどこか「ヤッタネ!」と痛快な気分にさせるような小説がいい。
「悪の教典」を読んだ後には、そんな正統派のミステリーを読みたくなってしまった。
by やまなみはるか
中摩殿畑山 ― 2012年11月27日 20時21分58秒
中摩殿畑山(なかまとのはたやま 991.1m)
11月24日(土)は、遊び仲間「朝日会」の11月例会で、大分県北西部にある中摩殿畑山に登った。
変わった名前の山で、読み方もいろいろあるみたいだ。山と渓谷社の「新・分県登山ガイド[改訂版]43大分県の山」(2010年2月)には、「なかまとのはたやま」と読み仮名をふってあるが、同じ大分県の山の旧版(1998年1月)では「なかまどんのはたやま」とある。ネットには「なかまどんのはたけやま」と書いているのもある。
まあ、こんな珍しい名前だから登ってみようかということになる。
高速日田インターから国道212号線を中津方面へ。、道の駅「やまくに」を過ぎてすぐ川を渡って左折して岩伏集落へ向かう。集落の最奥に駐車場所があるが、さらに奥まで舗装道路が続き、車で登ることができる。砂防ダムをいくつか過ぎて、右手にやや広くなっているところがあり、そこに車とめる。ガイドブックの登山口より徒歩で30分くらいは登ったところだろうか。その先まで舗装道路が続いているが、途中落石で通りにくくなっているので、歩いたほうが無難だろう。
小雨が降りやまないので、雨具を着て登る。朝日会が雨具を着て登るのも初めてじゃないかな。
舗装道路を登りつめると、林道にぶつかる。
林道の向こう側が登山口だ。
緩やかに登っているが、やがてかなりの急登が始まる。杉の植林帯だが、感じは悪くない。
自然林に変わり、斜度が緩み右にトラバース気味に登ると、また林道に出る。
左に緩やかに下り気味に10分ほど進むと、右手に山頂への取り付き口が現れる。案内標識があるので、間違えることはないと思う。
ここからは、ひと登りで稜線にでて、左に少し進めば山頂に出る。山頂には、古い小さな鳥居と「八大龍王大神」と書かれた小さな社があり、その隣には「辡財天」の石仏も安置してある。
晴れていれば、英彦山方面の展望が素晴らしいとのことであるが、あいにくの天気で展望は全くない。
幸い雨がやんだので、山頂でゆっくり昼食をとることができた。
下山は、往路を戻る。名前が珍しいから登ってみたが、これといって特徴のない地味な山であった。
下山後は、天ケ瀬まで足をのばし、「天ケ瀬グリーンステイ(温泉付き貸別荘)」に泊り、いつものように麻雀をして泊る。麻雀は、鳴かず飛ばず。
(10:31)砂防ダム工事道路わき発、
(10:45)下の林道(登山口)、
(11:25)上の林道、 (11:33)山頂への取り付き口、
(11:54)山頂、昼食、 (12:18)下山、
(13:20)駐車場所に戻る。
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